脚の形がゆがむ原因
脚の形がゆがむ原因として次のようなことがあります。
① 猫背、腰曲がり
猫背で上体を前に曲げて歩くと腰の反りが少なくなり骨盤が後傾します。そうすると膝が外側に振れO脚になる傾向があります。
② 癖:片方だけに体重をかけて立つ、片方ばかり足を組む
体重をかけた側の下肢がO脚方向にたわみがちになります。例えば左側の下肢に体重をかけ、体を反時計回りに回す癖がある人は、膝から下の下腿が内側にねじれます。その結果下に述べているような内また歩きになり、O脚になりがちと同時に腸脛靭帯炎などになりやすくなります。
また図2のように片方の足を組むことが多い場合、上に組んだほうの下肢の大腿骨は外側に回り(股関節の外旋)、その結果O脚になりがちになります。
③ 内また歩き
一直線上を爪先を内側に向けて歩くと膝が外側に振れ、O脚になりやすくなります。
着物を着て歩く場合、裾がはだけないように爪先を内側に向け、両足の距離を少なくし、一直線上を歩く必要があります。
昔の女性はそのように歩く方が多かったと思われます。女性に変形性膝関節症が多い理由の一つに歩容の問題があるのではないかと考えます。
④ 横広の骨盤
女性の骨盤は男性(図4の左の模式図)に比べ横広であり、男性に比べ相対的筋力が弱い傾向にあります(図4の真ん中の模式図)。下肢に加重したときに反対側の骨盤を上げておく筋力が弱い場合下肢全体が外側にしなってしまい、O脚になりがちになると考えられます。
⑤ あぐら座り
若い男性でも結構O脚の人がいます。これは女性に比べて男性のほうが胡坐座りをする機会が多いことが理由でないかと推定しています。しかし中高年になると女性のほうに変形性膝関節症が多くなります。その理由として上に述べているように女性のほうが解剖学的にO脚になりやすいことと、歩き方の問題ではないかと考えられます。
(注1)自分がO脚かどうかは立って体重を下肢にかけた状態で観察する必要があります。長座位で足を伸ばして体重をかけないで観察してもO脚がわかりません。X線も立位で体重をかけて撮影しないと、下肢の曲がりも膝関節の隙間が狭くなっているかどうかもわかりません。
注2)O脚が進み膝の軟骨がすり減り、体重をかけると大腿骨と脛骨がぶつかるような状態になると、痛くて歩けません。そうなると手術しか方法がないでしょう。
次回は変形性膝関節症の手術と理学療法について説明します。
O脚でお悩みの方は当院をお訪ねください。
つくば市 慢性腰痛・痛み専門 マッサージ・はり・運動療法
みどりの鍼灸院