100年足腰 巽一郎著 サンマーク出版 2019
巽先生は多くの手術をされた方ですが、手術をする前に3か月間保存療法(手術をしない治療法)を提唱されています。共感すべき点が多くありここで要約して紹介します。
受診から3か月は保存療法(手術をしない療法)を行う
⇒痛みが半分以下になった人はあと半年やってみる
⇒痛みが1割しか減少しない人は手術
人間の体は自分で元通りに治すシステムを持っている
軟骨が消失した膝痛の46%が手術せずに歩けた。
体重の約13%を占める頭が前に来る姿勢が歩けなくなる入り口である
そういう人はつま先から足を着地している。
頭が前の姿勢になると僧帽筋が収縮し、インナーマッスルが補助する。これは余計な仕事になり頸椎は直線に、胸椎、腰椎は後弯してくる。骨盤は後傾し大腿骨が骨盤に対して伸展、外旋してくる。その結果膝は伸びにくくなりO脚になり、足部の外側で接地し、爪先が上がりにくくなる。
歩行時膝にかかる負荷は平地を歩くと体重の5倍、階段を降りるときは体重の8倍かかる
軟骨は少しでも残っていると再生する可能性がある
軟骨は神経がないので痛みは骨の微細骨折から出ている。
変形性膝関節症の95%はO脚。70歳代の女性の約7割が変形性膝関節症といわれる
【変形性膝関節症の対策として】
両脚をこぶし一つ開け足の内側が平行になるようにまっすぐ立つ。つま先立ちしてすとんと踵を落として両足の指を握ると頭が少し前に出る(図1)。
歩くときはおなかから前に出、爪先を上げ、踵から着地し、足の親指側からけりだせるように意識する。
椅子に腰かけ、おなかをへこませ、片膝を伸ばし足関節を直角にし、足の指をギューッと握り5秒、その後ゆっくり下す。左右30回ずつ(図2)
背骨のSカーブを取り戻すために椅子に座り臍を覗き込むように上半身を丸くしてから骨盤を前傾し(腰を反らせる)太ももの内側に力を入れて、上体を前に倒す。
椅子に座り膝から下がぶらぶらできるようにする。下腿をぶらぶらすると関節包が伸び縮みして関節液を出すことで線維軟骨の再生を促す(図3)。
四つ這いで片方の上肢と反対側の下肢を伸ばすことで多裂筋を強化し脊柱を安定させる(図4)。
体重が5kg減るだけで3割が手術不要になる
- 消化は体にとっては疲れる仕事なので1週間に1日食べない日を作る。
絶食で体が回復モードになる。 - 早食いしないで15秒噛みしっかり消化する。逆流性食道炎も防ぐことができる。
- 日本食、特に玄米、季節の野菜、近くで採れた野菜が良い。
- 食べすぎの原因はストレス。
- 最高血圧は年齢+90までで、頭痛、ふらつき、めまいがなければよい。
膝の痛み等でお困りの方は当院をお訪ねください。
つくば市 慢性腰痛・痛み専門 マッサージ・はり・運動療法
みどりの鍼灸院
今回で膝から離れ次回から肩こりをまとめて説明をしてゆきます。