
肩こりや腰痛といっても個々の原因がみなそれぞれ異なっています。まず患者さんの症状の原因を探す必要があります。探り当てた問題個所を狙った普段家や職場でおこなえるストレッチの方法を教えると、安心感があるようです。帰宅してからも自主的に行うとより効果があると考えられます。家や職場の室内にあるものを使ったストレッチの方法も教えますが、ここでは簡単に入手できる道具を使った方法を紹介します。これは痛みを抱えた方を数多くみてきた中で、有効と思われる簡単な道具を見つけ出してきたものです。
高い治療器具やサプリメントを使わず安く、安全にできる方法です。
1.少年野球用の木のバット(図1)

仰向けに寝て痛みがありそうな体の部分の下に直角にバットを敷きます。そして体をゴロゴロとローリングします。そうすると痛みがある場合その個所に必ず当たります。専門家でなくても自分で悪いところを探し当てることができます。バットと体の当たる部分は柄に近い細い部分でもバットの先の太い部分でもどちらもあまり変わりません。
なぜ少年野球用なのかというと大人用のバットは長すぎて室内では扱いが邪魔なためです。木のバットの理由は、金属バットでは冷たいので、筋が緊張してしまうからです。
後頭部から頸、胸椎部、臀部、大腿部、ふくらはぎで可能です。後頭部から頸の後ろや横の場合片方の肘を立てバッドのグリップを握ります。その上に頭や首を置いて頭をローリングします(図2)。後頚部、側頸部の筋肉をもむことができます。

胸背部、臀部、ふくらはぎではバットを直角に体の下に敷き、体をゴロゴロします(図3、4)。肩甲骨の内側がコリや痛みがある場合など有効です。ゴロゴロする際背中の中心の脊柱のとがった部分(棘突起)は強く当たらないようにして行います。お尻の場合バットをお尻の下に敷きゴロゴロします。後ろの臀部(大殿筋)と横の臀部(中殿筋)が可能です。その際臀部の横の骨の出っ張り(大転子)を避けてください。また肩の横にある三角筋にも使えます。


刺激の強さを調節するには、布団のような柔らかい床の場合は当たりが柔らかくなります。あるいはバットの上にタオルを置いて行うと刺激が少なくなります。骨粗鬆症のある方はこの使用はあまりお勧めしません。
2.硬式のテニスボール(図5)

硬式のテニスボールが柔らかさと硬さ加減がちょうどいい刺激になります。スポーツ店で購入でき安い物でも十分です。仰向けに寝て背中のコリのある所に当て体をゴロゴロします(図6)。

肩甲骨の内側にコリを感じる人は多いですが、この方法がおすすめです。お尻の筋肉(大殿筋)にも使えます。体の小さい人はゴルフボールを使うこともあります。
3.消しゴム付き鉛筆(図7)

鉛筆の頭に消しゴムがついているものがあります。その消しゴム部分を痛みやコリのある部分に押し当て揉みます。使用する場所は手の甲にある中手骨(図8、9)の間、足の甲の中足骨(図10)の間です。手や足の甲の真ん中部分は痛みが出ることが多いのです。

出典:金子丑之助著「日本人体解剖学 第一巻」、南山堂、1956 図9.手の中手骨(赤線で囲っている部分)
出典:金子丑之助著「日本人体解剖学 第一巻」、南山堂、1956 図10.足の中手骨
(赤線で囲っている部分)
これらの部位は間隔が狭く手で刺激しようとすると指先を使いますが爪が立ってしまい、皮膚を傷つけてしまいます。そのため消しゴム付き鉛筆を使います。手は手のひら側から押しあてることもできます。
自分の体のどこが悪いかを知るのは自分ではなかなかわかりにくいものです。専門家に触ってもらって問題個所を見つけてもらい、的確な指導を受ける必要があります。自分で行うストレッチや道具を使ったストレッチでも対応できない場所などがあるので、その場合は人の手を借りる必要があります。
コリや痛みでお困りの方は当院をお訪ね下さい。
つくば市 腰痛・痛み マッサージ・はり・運動療法
みどりの鍼灸院
次回は筆者が臨床で出会った患者さんについて何人かご紹介します。