今回から頚・肩・背中のコリや痛みなどについて説明してゆきます。肩の痛みに悩む人は多く、肩やその周辺のどこが悪いのか、その症状、その症状が起きた原因、自宅でできる体操やストレッチの方法などについてご紹介します。
肩こり
■ 症状
首筋、首の付け根、肩の上、肩甲骨の内側などが張った、凝った、痛いなどの感じがし、頭痛や吐き気を伴うこともあります。
肩こりといっても人によりコリがある場所は大きく3種類あります。①肩の上 ②首の後ろや横 ③肩甲骨の内側 これ等の全部に症状がある人もいます。
肩こりに関係する筋はその場所によってコリのある筋が違います。①の場合は上部僧帽筋(図1)、肩甲挙筋 ②の場合は頭半棘筋、頭・頚板状筋、斜角筋 ③は中部僧帽筋、菱形筋、腸肋筋などがその中心になります。
■ 原因
猫背・前かがみ、精神的ストレス、なで肩、首や背中が緊張するような姿勢での作業、長時間の同じ姿勢、片側ばかりでショルダーバッグを担ぐ人、冷房などがあります。
■ 予防と治療
原因となる思い当たることがあればそれを治してゆきます。
入浴や運動、マッサージ、鍼、ストレッチで 血液循環を良くします。
ストレッチは凝っている筋によってその方法を変える必要があります。
① 肩の上が凝っている場合
椅子に座り引き延ばす頚側の手のひらをお尻の下に敷き、頭を横に傾けると上部僧帽筋がストレッチされます。頭をやや前に倒すと肩甲挙筋がストレッチされます。(写真1)
図1.僧帽筋は上部、中部、下部に分けられる。
出典:骨格筋の形と触察法 河上敬介(編著),磯貝香(著),小林邦彦(編)大峰閣, 1998.11
写真1.肩の上(上部僧帽筋)、肩甲挙筋が凝っている場合の自主ストレッチ
② 頚が凝っている場合
椅子に座り頭を前やや横に倒します。ストレッチする側の反対の手で頭の斜め後ろから斜め前方に押すと効果的です(頭半棘筋、頭・頚板状筋)。
写真2.写真は左の首の後ろのストレッチになります。
頚の横の斜角筋のストレッチは①の上部僧帽筋の方法と同じにします。
写真3.肩甲骨の間が凝っている場合のストレッチ
肩甲骨の間が凝っている場合は片手を肩の高さで、柱などの角に引っ掛け、体重を後ろに倒し体重で片方の背中を引っ張ります。
それでもよくならない場合は当院にお越しください。
つくば市 慢性腰痛・痛み専門 マッサージ・はり・運動療法
みどりの鍼灸院