膝の痛み①膝が痛む原因と対処法

庭で咲いた萩の花(秋の七草のひとつです)

膝の痛みと対処法

膝の痛みで悩んでいる方は大変多くいます。テレビなどで様々な商品を宣伝していますが、痛みの原因が偏りすぎている感じがします。痛みの原因が宣伝されている原因だと思って購入してから的外れのため効果がほとんど得られないということで無駄な出費をすることがないように、十分考える必要があります。

今回から膝について痛みの原因や対処法、O脚やX脚等について説明してゆきます。

■ 膝の前で痛みが出やすいところはどこ?

図1.膝の前面で痛みが出やすいところ
出典:金子丑之助 (1957). 日本人体解剖学第一巻 , 南山堂より一部改変

膝の前で痛みが出やすいところはお皿(膝蓋骨)の上、膝蓋骨の周り、膝蓋骨の下(膝蓋腱)とその周辺です。

なぜそこに痛みが出やすいのでしょう。

太ももの筋(大腿四頭筋)はお皿(膝蓋骨)についていて膝蓋骨の下は膝蓋腱として下腿の骨の脛骨の上のほうについています。膝蓋腱は打腱器でたたくと下腿がぴんと跳ね上がる部分です。大腿四頭筋は人体で最大の非常に強大な筋であり体重を支えます。

これが収縮すると膝蓋骨の上の狭い部分に力が集約するため強い力がかかりそのあたりが痛くなる原因になります。その力は膝蓋骨の下のさらに狭い部分に集約するため、膝蓋腱にも強い力がかかり痛みが出る原因になります。

■ 車に長い間乗った後、外に出たとき膝の周りが痛くなるのはなぜだろう?

動かないでじっとしている時(安静時)と運動時の体をめぐる血液が各組織に配分される割合があります。

例えば脳へ行く血液量の割合は安静時では、全身にめぐる1分間に5リットルの血液のうち13~15%が配分されます。運動時では全体で25リットルの血液が全身に循環し、脳へは3~4%になります。しかし血液量で計算すると安静時では700ml、運動時では875mlとなり少し増えます。

ところが筋肉の場合安静時は10~15%で約875mlですが、運動時は80~85%で約2万ml以上となり加速度的に増えることがわかります。

逆に言うと安静にしていると、筋への血流が大幅に減少するということになります。筋肉への血流が悪くなる(阻血)と、筋への酸素や栄養が少なくなるということです。そうすると痛みを出す物質(発痛物質)や神経感作物質(神経の感度を高める物質)が出て痛みが出てきます。特に筋の悪いところは固くなっている場合が多く、硬いところは余計血流が悪くなり痛みが出やすくなります。

車に乗っていると長時間膝を曲げた姿勢で動かない状態が続くので、血流が悪くなり動かし初めに痛みを感じるようになります。少し動かしていると血流が回復し痛みが減ってゆきます。痛みが出やすい人は車の中で足を曲げ伸ばしするといいでしょう。

膝の痛みでお困りの方は当方をお尋ね下さい。


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みどりの鍼灸院


次回は膝の前面の痛みの原因②をお届けします。

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