頸の横のコリに関する筋を挙げてゆきます。
肩甲挙筋(けんこうきょきん)
第1頸椎から第4頸椎の横~肩甲骨内側の上の角(上角)について上部僧帽筋の下をくぐっています(図1)。
肩と上肢を重力に抗して常に持ち上げているため、よく肩こりになる筋で、上角のすぐ上や頸の横を押すと痛がります。耳痛や頭痛にも関係することがあります。
出典:河上敬介、小林邦彦編『骨格筋の形と触察法』 大峰閣 1998
斜角筋(しゃかくきん)前、中、後
頸の横にある筋で頸椎から出た腕神経叢が筋の間から出てきます(図2)。
中・後斜角筋及び鎖骨で構成される部分を斜角筋三角といい、そこで腕神経叢が圧迫されやすくなります。胸郭出口症候群の一つである前斜角筋症候群があればそこの圧迫により上肢へ関連痛が生じることがあります。頸の横,肩上部前面の痛みに関与し、のどや上肢の痛みに関与することがあります。
斜角筋三角を狭くするテストは次のようなものがあります。
Adsonテスト:
頸部を伸展し患側に回旋し深呼吸し、橈骨動脈の減弱・消失を診る。
Morleyテスト:
鎖骨の上のくぼみで斜角筋を圧迫し、そこの圧痛と上肢の先への放散痛を診る。
Allenテスト:
肩関節を外転外旋し肘を90°屈曲位で、頸部を健側に回旋し橈骨動脈の減弱・消失を診る。
出典:河上敬介、小林邦彦編『骨格筋の形と触察法』 大峰閣 1998
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
図3の筋で、歩行時のめまいやふらつき、耳の痛み、頭の横の痛み、目の周りの痛み、のどのつまり感などに関連することがあります。女性の首筋のきれいさにこの筋が関係します。
出典:河上敬介、小林邦彦編『骨格筋の形と触察法』 大峰閣 1998
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つくば市 慢性腰痛・痛み専門 マッサージ・はり・運動療法
みどりの鍼灸院
次回は肩上部(いわゆる肩)のコリについて説明します。