指圧(圧迫)

庭に咲いたメキシカンセージ

1.指圧とは

指圧は、あん摩の押す手技が発展したものといわれています。指圧は、衣服の上から特定の部位に手や指で圧力を加える手技療法です。普段の生活で圧迫を受けない部位への圧迫刺激はとても気持ちのいいもので、いろいろな生体反応が生ずると考えられます。

圧迫される部位や状態、目的、対象者の耐性・好み等によって、圧力を加える速さや強さを変えることが必要です。

図1.指圧

2.指圧の方法

(1)押すときは漸増してゆき一定の強さで持続し、その後漸減します。圧迫の方向は体の深部に向かって垂直に圧迫します(図2)。

図2.漸増漸減

(2)使用する部位

手や指が基本になりますが、場合によっては強さや押す部位の性状、広さや硬さにより、前腕、肘、膝、足、体重などを使う場合もあります。タイ式マッサージでは全身を使います。使う部位で名称がついており使用する部位の後に~圧迫と付けます(図3)。

図3.手の平・手指の名称

使用する部位は母指、示指、手掌、母指球、小指球、手根、前腕、肘などです。そのほか膝、足などが使われることがあります。

(3)圧迫される部位はあん摩、マッサージを行う部位とほぼ同じですが、こり(筋硬結)が陳旧例で硬い場合に前腕などでそのコリを押しつぶすように持続圧迫することもあります。

3.指圧の効果

  • 筋病変及びその近傍諸組織の循環動態を改善します。
  • あん摩マッサージに比べ骨や関節や内臓へも圧迫刺激が入ります。(腹部には腹筋への刺激を目的にあん摩が行われます)
  • 筋肉の緊張や痛みを軽減します。これにより、頭痛や肩こり、腰痛などの身体的な不調改善が期待できます。
  • 鍼と圧迫(指圧)を併用すると鍼単独より効果があるという報告があります。
  • ストレスや不安を和らげ、リラクゼーション効果があります。
  • 身体全体のバランスを整え、健康の維持や向上といった効果も期待できます。
  • 慢性腰痛に対して機能障害の改善、痛みや運動能力の改善、生活の質の改善が報告されています。
  • 肩こりに対して事務職を対象とした小規模試験で生産性の向上が認められています。
  • ストレス・睡眠 に対して 高ストレス状態の成人や慢性痛患者を対象に、ストレス症状や睡眠の質の変化が観察されています。
  • 月経痛、術後の回復、線維筋痛症などに対して指圧が試みられています。いずれの報告も小規模なものなので、より大規模な研究が必要です。

4.注意

骨粗鬆症の場合は強さに気をつける必要があります。

急性期の場合持続的に圧迫することもありますが、刺激しない方が良い場合があります。

骨折、悪性新生物、開放創は禁忌です。

5.コリ部分への局所的圧迫

いわゆる従来の指圧とは違い、筋の硬いところを狙って持続的に圧迫する方法が効果的と思われます。筋肉にできるコリは図のような構造になっていることが推定されます(図4)。

図4.筋硬結を含む筋の想定図
辻井洋一郎、1996より引用

筋硬結(コリ)の部分は筋線維が筋ゲル状に変性しており陳旧例では中心部は壊死をしている場合が考えられます。

筋ゲルの周りの筋には浮腫が生じ筋緊張状態にあります。筋硬結のある筋は全体として短縮していると想定されます。

普通のマッサージでは筋ゲルの周りの浮腫や筋緊張をとることはできますが、筋ゲルを小さくするには強いマッサージ、あるいは筋ゲル部分を強めに持続圧迫し、その後その筋全体が緊張、短縮しているのでストレッチを加えるとより効果的と思われます。筋ゲルを直接圧迫したほうが縮小させるためにはより効率的と思われます。

筋ゲルのある筋や筋ゲル自体を強く刺激するため、痛みが生じます。そのため強くマッサージしたり圧迫したりした後に周辺をさすってやると(軽擦法)、痛みが軽減します。局所的な痛みが残っているとそのあたりはまた緊張してしまいます。軽擦法は鎮痛を誘起し疼痛による筋スパズムを抑制します。施術部周辺や筋膜の表面にて線状又は円状の繰り返し経皮的ストロークを行います。手を体表に密着させ、隙間が空かないように滑らせます。

しかし陳旧例の場合など筋ゲルが残ってしまったり、壊死部分があったりする場合はその周りにまた循環障害が生じ浮腫等で痛みやコリが再発してきますので、予防的に自主ストレッチや筋治療を続ける必要があります。


仕事疲れやストレス、体の不調などの方は当院にお越しください。

つくば市 腰痛・痛み マッサージ・はり・運動療法

みどりの鍼灸院

次回はお灸について説明します。

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