腰椎椎間板ヘルニアってどんな症状だろう?
脊椎と脊椎の間にはクッションになる椎間板があります。その椎間板の中身(髄核)が体の斜め後ろに突出して、脊髄の神経を圧迫することで症状が出ます。
その結果腰痛、下肢痛(坐骨神経痛)が生じ、重症になると筋力低下、感覚麻痺、膀胱・直腸障害を起こします。
椎間板の中心にある髄核に水分が多い20~40代に多く、50代以上は少なくなります。
どんなときにおこるの?腰のどの部分に起こしやすいの?
原因として重たいものを持ち上げたとき、腰を伸ばそうとした時、スポーツが原因になります。特に誘因がない場合もあります。
腰椎の椎間板はそれより上の体重を支えなければならないため、腰椎の下のほうの椎間板ほどヘルニアが起こりやすくなります。
対処法は?
高度の筋力低下、知覚低下、膀胱・直腸障害などがみられる場合を除き安静を基本とします。
本当にヘルニアの症状なの?
画像でヘルニアが認められればヘルニアの診断がつきますが、臨床を長くやっていて症状が本当にヘルニアからきているかどうか疑問がわきました。
そこで私が担当した筋々膜性腰痛7名、腰椎椎間板ヘルニア25名、計32名について臨床研究をまとめてみました。その結果は以下のようになりました。
- 32名中31名に筋硬結(コリ)が認められ、腸肋筋、大殿筋に多く見られた。
筋硬結が変化すると症状が改善することが多かった。
しかし感覚障害と筋力低下のあるヘルニア群は症状の改善が悪かった。 - 筋膜性腰痛と腰椎椎間板ヘルニアの筋硬結保有率は差がなかった。
- 日常スポーツ活動をしている群は、していない群より筋硬結数が少なかった。
- 痛みの原因がヘルニアと考えられたケースは腰椎椎間板ヘルニアの診断がついている25名中4名だけであった。
たとえ腰椎椎間板ヘルニアと診断がついていても、現れる臨床症状の中に、筋硬結が原因と考えられるものが多く含まれていることがわかりました。
病院で診てもらったが、また症状がぶり返してしまうというような方は是非、一度当院をお訪ねください。
つくば市 慢性腰痛・痛み専門 マッサージ・はり・運動療法
みどりの鍼灸院
次回は腰痛に対するコルセットについて説明します。