肩の痛み③腕を高く上げたときの肩の角の痛み

山形県米沢市どんでん平百合園

腕を高く上げたときの肩の角の痛み(本当にインピンジメント症候群?)

■ 症状

腕を肩の高さより上に挙げたときに肩の角に痛みを訴えることがあり、教科書的には棘上筋腱や肩峰下滑液包が上腕骨と肩峰に挟まれて痛みが出るインピンジメント症候群といわれています。

しかし長年の臨床経験から、その痛みは肩関節にある三角筋の痛みである場合のほうがはるかに多いと考えています。

図1.腕を上げたときの肩の痛み
出典:小林紘二 (2017). 筋性疼痛症候の臨床観察〈上巻〉筋の“運動作用”及び“感覚作用”視点からの見解, MT-MSP勉強会
図2.三角筋を横から見た図(黒く塗りつぶしてあるところが筋硬結の生じやすい部位)
出典:小林紘二 (2017). 筋性疼痛症候の臨床観察〈上巻〉筋の“運動作用”及び“感覚作用”視点からの見解, MT-MSP勉強会

■ 滑液包の挟み込みでなく三角筋が原因と考える理由

肩関節にある三角筋は腕を前方や側方に挙げる主な筋です。(主動作筋)

五十肩で説明したように、机上の作業が長い人は重力逆らって腕を少し上げておく必要があります。その結果三角筋が長い間収縮し血流が悪くなり、痛みや損傷を受けることになります。

腕を高く上に挙げると、この三角筋が押し縮められる状態になります。その際に三角筋に固いところ(コリや硬結)があると何か挟み込まれるようないやな痛みが生じることがあります。これがインピンジメントと勘違いされてしまう原因と思われます。

■ 治療

三角筋を押して痛みがあったり、硬くなっているところをマッサージしたり、ストレッチしたりします。ストレッチの方法を写真に示します。

三角筋の自主ストレッチ
三角筋の自主ストレッチ
(木の丸い棒を三角筋の下に敷き体を回旋させる)

それで痛みが変化しない場合は他の原因を疑います。


それでも痛みが治まらない場合は当院をお訪ね下さい。

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