
「東洋医学はなぜ効くのか」山本高穂 大野智 BLUE BACKSの成書を中心に私見を交え説明してゆきます。
1. 体性―自律神経反射(体性―内臓反射)
体表への鍼刺激が内蔵に伝わるのは2つの経路が考えられます。
①体幹部皮膚への刺激が➡脊髄の後角内の交感神経に伝わり➡内臓に刺激が行く。
具体例として
おなかの中脘へ鍼灸をすると➡脊髄の交感神経を通して➡胃の活動が低下し➡胃酸の分泌を抑える。
一方手や足への鍼刺激により遠いところにある臓器に反応を起こすことが知られています。その機序として、
②手足への刺激により➡脊髄から➡脳幹に伝わり➡副交感神経を通して➡内臓に刺激が伝わる。
具体例として
足の三里への鍼灸刺激が➡脊髄を上行し➡脳幹の副交感神経に伝わり➡胃腸活動が盛んになり➡便秘の改善につながります。

2.交感神経―副腎髄質系(SAM、図1)
ストレスが強いと➡視床下部でCRH分泌が高まり➡交感神経を介して➡副腎髄質を刺激し➡アドレナリン、ノルアドレナリン分泌が多くなり➡血糖値や血圧上昇が起こります。
また強い刺激や興奮があっても➡交感神経が亢進します。

逆にマッサージや優しい刺激、本人にとって快い刺激、穏やかな気持ちを持つことなどにより➡交感神経活動が低下し➡上記の2つのホルモン分泌が抑制されます。
内蔵や自律神経への影響は鍼だけでなく、お灸やマッサージ、運動やストレッチ、ヨガ、リラクゼーションなどでも生じると考えられます。

鍼に興味のある方は当院をお訪ねください。
次回は「東洋医学はなぜ効くのか」―鍼の免疫に対する作用―についての説明を紹介します。
