若々しく楽な歩き方(2)足

筑波山ふもとの某お寺

立ったり歩いたりしたとき重心が左右や前後に動揺します。小さな重心の揺れは足(足首より下の部分)で対応します。大きく重心が変化したときは膝、股関節、体全体で対応します。

でこぼこ道などを無駄な力が入らず安定して歩くためには足がその機能を十分に果たす必要があります。

1.足裏のメカノレセプター

立位バランスには視覚,体性感覚,前庭感覚が関与します。メカノレセプターは圧力・振動・皮膚の伸張・せん断力などの機械的刺激を電気信号に変換する体性感覚の受容器です。

これは皮膚・筋・腱・関節包などにも存在しますが、足裏には高密度に存在し地面に接するので姿勢制御の起点になります。

メカノレセプターが使われにくくなる要因は外的要因や内的要因色々ありますが、それらの要因を取り除くことが立位バランスに有効です。

加齢に伴う感覚機能の低下もバランスの低下につながります。足裏の感覚器を使われやすい状況にするには、はだしで凸凹のある芝生の上や砂浜を歩くと足底だけでなく足首にも多様な感覚が入ってきます。バランスのためには足の筋力強化よりも足のメカノレセプターを働きやすくしたほうが効果が大きいといわれます。

2.足趾・足首の動きを大きくする

足趾や足首の動きを良くすると、立位バランスが良くなり、歩き方にも影響を及ぼします。まず片脚立ちを何秒できるか計測しましょう。

(1)足趾の筋膜のストレッチ

足趾についている筋膜をストレッチすれば、足趾や足の背側、足裏、足首あたりまで動きを大きくすることができます。

体の前にある筋膜はスーパーフィシアル・フロントラインと言い、図1のように頭皮筋膜から乳様突起、胸鎖乳突筋から体幹前面下肢前面を経て、両側の足趾背面まで行きます。

図1.スーパーフィシアル・フロントライン
出典:Thomas W. Myers「アナトミー・トレイン」第3版 医学書院 , 2016

足趾を曲げるストレッチは写真3のように立って趾を曲げて軽く体重をかけます(写真2)。そうすると足趾の曲げ、足背、足首の前側あたりまでの可動域が広くなります。

写真2.足趾の曲げのストレッチ

(2)足の表側のストレッチ

体の後ろ側にある筋膜は前頭骨、眼窩上隆起から後頭骨稜、脊柱起立筋を経て、足裏の趾骨底面につながりスーパーフィシアル・バックラインといいます(図2)。

図1.スーパーフィシアル・バックライン
出典:Thomas W. Myers「アナトミー・トレイン」第3版 医学書院 , 2016

その筋膜のストレッチは壁の少し高いところに足趾を乗せ足首を背屈し、膝を少し前に出します(写真3)。

写真3.足趾を上げるストレッチ

(3)足趾の筋肉を動かす

足裏の土踏まずは地面からの衝撃を和らげるクッションになります。趾を曲げる筋肉は土踏まずのアーチを形作っています。

立って下肢を少し前に出し、足趾を曲げる力で前に進む(写真4)と趾の曲げる力が付き、重心が前に傾いたときに踏ん張りがききます。

写真4.片足の趾を曲げて前に進む

別の方法としてタオルギャザー(写真5)と言い、椅子に座りタオルを立てに細長く切り、足の前に伸ばして置き、足趾で手繰り寄せます。

写真5.タオルギャザー

以上のことをやるとバランスを崩したときに足趾や足首が反応して元に戻す力が働きます。足趾のストレッチと足趾の運動をした後で片足バランスの時間を測ってみましょう。

足首から足のどこかで痛みがあると力も入らず、メカノレセプターも働きにくくなります。鍼灸やストレッチングにより痛みを改善することで、足首から下の機能が働きやすい状態を作ります。

歩き方を改善したい方は当院をお訪ね下さい。

つくば市 腰痛・痛み マッサージ・はり・運動療法

みどりの鍼灸院

次回は痛みが生じる理由と筋硬結について説明します。

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